ロタの予防接種は必要か?気になる費用や心配な副作用は?感染を未然に防ぐのが最も重要な理由
ロタウイルスは、0歳から5歳の乳幼児が感染しやすい、急性胃腸炎を引き起こすウイルスのひとつです。
ロタウイルスは感染力が非常に強く、5歳までに、95%近くの子供が感染することがわかっています。
今回は、このロタウイルスに有効な予防接種について説明していきたいと思います。
ロタウイルスの予防接種は必要か?
ロタウイルスに感染すると、約2日間の潜伏期間を経て、発熱や嘔吐、白い下痢便などが4~5日間続きます。下痢や嘔吐が激しく、脱水症状になりやすいため、胃腸炎の中では最も重症化しやすい傾向にあります。
また、痙攣や意識障害を起こす「脳炎」を合併することもあり、麻痺などの後遺症が残る場合もあります。
このような症状を伴うロタウイルス胃腸炎ですが、予防接種でロタウイルスの感染力を抑えることができます。
ロタウイルスに感染してしまうと特効薬はなく、治療法もありません。
ロタウイルスに感染して、重症化させないためには、予防接種を受けることが有効な手段となるのです。
予防接種の費用や効果の持続期間は?
ロタウイルスの予防接種は、2回接種するものと3回接種するタイプがあります。予防接種後の、ロタウイルスへの抵抗力の持続期間は約3年です。
予防接種をしていると、絶対に感染しないというわけではなく、重症化を防ぐことを目的としています。
予防接種の、種類と費用を紹介します。
ロタリックス・・・2回の接種が必要
生後14週6日までに1回目を受け、生後24週までに2回目の接種を完了します。一番重症化しやすい、1種類のロタウイルスの毒性を弱めたワクチンで、タイプの似ているほかのウイルスにも有効であることがわかっています。
1回の接種負担金は、1万5千円前後となっています。
ロタテック・・・3回の接種が必要
生後14週6日までに1回目を受け、生後32週までに接種を完了します。4週間隔で3回接種するタイプで、重症化しやすいウイルスを含む5種類の毒性を弱めたワクチンです。
1回の接種負担金は、1万1千円前後となっています。
ロタウイルスの予防接種は、住んでいる自治体によっては助成金を出しているところもあるので、保険センターに問い合わせてみられることをお勧めします。
小児ワクチンの全国助成情報Know VPD!サイトかこちらから
予防接種後の副作用や注意することは?
ロタウイルスのワクチン接種後の重い副作用はほとんどみられませんが、下痢や嘔吐、鼻水やぐずりなどといった症状がみられることがあります。また、極めてまれなことですが、腸重積という腸が腸の中に入る病気が副作用としてあります。
初回接種後から1ヶ月の間に、何度も嘔吐したり血便が出たり、ぐずりが強かったりするなど、普段と違う様子が見られたら、すぐに病院を受診するようにしましょう。
また、生ワクチンなので、接種後しばらくの間は生きたロタウイルスが便の中にでてくる可能性があります。
排泄されたロタウイルスに触れても感染する可能性は低いのですが、接種後1週間は、オムツ交換の後の手洗いを丁寧にする注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか、ロタウイルスに有効な予防接種について説明してきました。ロタウイルスの予防接種を受けるかどうか迷っている方の中には
・予防接種を受けさせる時間がとれない
・費用が高額
・接種しても絶対にかからないというわけではない
このようなことを理由にあげられる方が少なくありません。
予防接種スケジュールは、保健センターや小児科で相談されてみてはいかがでしょう。
また、費用負担は、各自治体の助成金制度を問い合わせてみましょう。
ロタウイルスの予防接種をしても、絶対に感染しないというわけではありませんが、重症化を防ぐことができます。
大切なお子様を守るためにも、予防接種を考えてみられてはいかがですか。