ナスに栄養が少ないのは本当?美容や健康効果が高い?夏に食べやすいナス料理は?
夏野菜を代表する野菜にナスがありますが、ナスには栄養がない、と聞いたことはありませんか?
今回は、ナスには本当に栄養が無いのか、その真相に迫ると共に、ナスが持つ効能や、料理方法などを紹介して行きたいと思います。
ナスには栄養がない?
ナスには栄養が無いと聞かされたことはありませんか、今回、ナスの名誉にかけてほんとに栄養が無いのか調べてみました。すると残念ながら、ナスの90%以上が水分でできており、他の野菜と比べて栄養価が高いという、栄養素は見当たりませんでした。
また、生命を維持するための三大栄養素「炭水化物」「タンパク質」「脂質」も少量しか含まれていません。
しかし、ナス100gに対し180mgと比較的多く含まれているのがカリウムでした。
また、ナスの皮が赤紫色をしているのはアントシアニン色素によるもので「ナスニン」というナス特有の色素成分で構成されており、ポリフェノールの一種です。
実は、このナスの色素成分に、期待される効能が含まれているのです。
ナスの効能とは?
ナスに含まれるカリウム成分の役割
カリウムは、体温が上昇した体を冷やしたり、水分を摂りすぎてむくみがちな夏の体を解消したりする効果があります。また、血圧の上昇を抑える作用もあるので、高血圧の予防や心筋梗塞の予防などなどが期待できることがわかっています。
ナスの色素ナスニンの役割
ナスの色素、ナスニンには「活性酸素」を除去する「抗酸化作用」があります。活性酸素とは、ストレスや紫外線、食生活の乱れなどが原因となって活発化し、良い細胞にまでダメージを与える為、お肌のトラブルや老化、生活習慣病などを引きおこしてしまいます。
ナスリンの美容効果
特に注目したいナスニンの効能に紫外線対策があげられます。紫外線を浴びると、体にとっての有害な物質から守るために、活性酸素が増え活発に動き始めます。
すると、肌を守ろうとするメラニン色素が働き、シミやシワを増やしていきます。
メラニン色素というと、とても悪者のイメージがありますが、活性酸素から肌を守ってくれるための大切な働きをしていたのです。
活性酸素が増えメラニン色素が活躍する前に、抗酸化作用のあるナスリンが活躍することによって、メラニン色素の働きを弱める効果があったのです。
ナスニンの健康効果
ナスニンにはコレステロール値を下げる働きがあることがわかっています。それにより動脈硬化につながる高脂血症を予防してくれる働きがあります。
また、活性酸素が原因で発症する、免疫低下による発がん物質の抑制にも有効だと言われています。
ナスニンが持つ抗酸化作用は、加熱しても加熱しなくても80%以上の制御効果があると言われています。
ナスニンは皮の部分に含まれているので、皮を剥かずに調理するのがお勧めです。
また、ナスニンは水に溶けやすい性質をもっているため、ナスを茹でるとその成分が溶け出してしまいます。
ナスニンを効率よく摂取するためには、皮がついたまま、炒めたり揚げたりする調理方法が効果的です。
ナスを上手に摂るレシピを紹介
マーボナス
マーボナスは疲労回復、夏バテ防止に役立ちます。豚ひき肉で作ると、ビタミンB1の効果から、肉体的な疲労を軽減する効果が期待できます。
また、ナスと油の相性は抜群です。
ナスが油を含んだ柔らかい食感と、少しピリ辛な味付けが食欲をそそり、食欲不振の解消へと繋がっていきます。
麻婆茄子作り方動画はこちら
ラタトュイュ(夏野菜の煮込み料理)
ラタトュイュは抗酸化力をアップしてくれる夏野菜の煮込み料理です。ナスにトマト、スッキーニなどを加えてトマトソースで煮込みます。
野菜の色素成分が合わさり、優れた抗酸化力が期待できます。
夏野菜ラタトゥイユの作り方
まとめ
いかがでしたか、ナスが持つ効能や、料理方法などを紹介してきました。ナスには、私達の生命を維持することに必要不可欠な「炭水化物」「タンパク質」「脂質」という三大栄養素は少量しか含まれませんが、体内の水分を調節してくれるカリウムや、活性酸素を抑制するナスリンという色素成分が、美容効果や生活習慣病などに良いということがわかりました。
5月から9月に向けて綺麗な色をしたナスが旬を迎えます。
美味しいナスを皮ごと調理して、暑い夏を乗り切ってくださいね。