コンタクトを外すと目がゴロゴロ痛い!それは眼病のサインかも。重篤な病気になる前に気を付けたい対処法
朝コンタクトを着けようとすると何か違和感がある、コンタクトレンズを外すと目がゴロゴロする、こんな経験はありませんか?
コンタクトを装用していて目にいつもと違った症状がある時は、レンズに不具合があったり、眼病になっていたりしている可能性があります。
今回は、コンタクトレンズのトラブルで一番多い「目がゴロゴロして痛い」という症状についてわかりやすく説明していきたいと思います。
目がゴロゴロして痛い原因は?
コンタクトレンズを装用している方であれば、一度は目がゴロゴロしたという経験があるのではないでしょうか。コンタクトを装用する方で、目がゴロゴロするといった不快な原因はいくつも考えられます。
・コンタクトと目の間に異物が入った
・コンタクトレンズが目から出る老廃物で汚れている
・コンタクトレンズが破損している
・コンタクトの装用期間が守れていない
・コンタクトを長時間にわたり装用している
・ドライアイになっている
・コンタクトを使用することでアレルギー反応が起っている
・角膜(黒目)に傷がついている
・目に合ったコンタクトレンズを装用していない
このような事以外にも、レンズを2枚重ねて装用していたとか、コンタクトを外すときに爪で傷つけてしまった等、コンタクトをしていてゴロゴロと目に違和感を覚える原因はたくさんあります。
それでは、具体的にはどのような病気の可能性があるのでしょうか?
目がゴロゴロして痛いのは病気の可能性がある?
コンタクトを装用していて、目がゴロゴロして痛いとおもったら、病気の可能性が考えられます。コンタクトが被さっている角膜(黒目)はとてもデリケートで、点眼薬を黒目に落としただけでも傷がついてしまうことがある場所なのです。
それでは、具体的にどのような病気が考えられるのでしょうか?
ドライアイ
コンタクトをすることによって目は乾きやすくなっています。最近では潤いのあるコンタクトレンズが主流で処方されています。
しかし1日使い捨てタイプのコンタクトレンズであれば、潤いに満足できる方も多いのですが、1ヶ月使い捨てタイプや、2週間使い捨てタイプのコンタクトを装用されている方は、目の渇きによるゴロゴロ感を訴える方が多い傾向にあります。
ドライアイになっているかどうかは、眼科を受診すると簡単な検査で知ることができます。
コンタクトの装用を中止して治療することが望ましいのですが、どうしてもコンタクトが必要な場合は、コンタクトの種類を変えてみたり、レンズの上から点眼できる潤い成分の目薬を処方してもらったりして快方に向かわせることが期待できます。
角膜(黒目)に傷がついている
点状表層角膜炎
コンタクトレンズトラブルで一番多いのが、点状表層角膜炎です。ドライアイが進行した場合もこの病気が考えられます。
角膜の一番浅い部分に小さな傷がついている状態ですが、レンズを外した時、多少のゴロゴロとした違和感を覚える程度の症状に留まります。
多くの場合は、コンタクトを外して一晩寝れば治りますが、原因を取り除かないとさらに進行した病気になる可能性があります。
角膜上皮びらん
点状表層角膜炎になる原因を放置しそのまま無理なコンタクトの装用を続けていると、角膜上皮びらんという病気に進行して行きます。角膜上皮びらんとは、角膜の上皮の一部がはがれてしまっている状態をいいます。
症状としては充血やゴロゴロ感、痛みなどの症状が現れます。
角膜潰瘍
角膜上皮びらんがさらに進行すると、角膜潰瘍という病気になってしまいます。胃潰瘍や十二指腸潰瘍などと同じように、上皮の組織が欠損しその下の組織まで病気が進行した状態が角膜潰瘍です。
激しい痛みや流涙、充血、ゴロゴロ感があり、目を開けていられない状態になります。
鏡で見ると、白い膿のようなものを黒目に見つけることができることもあります。
このような病気になる原因は、コンタクトの間違えた装用方法や、レンズケアが不十分なことなどが考えられます。
外すのを忘れてレンズを着けたまま寝てしまったり、長時間装用したり、同じコンタクトを使用期間を守らずに装用したりということが大きな原因となっています。
レンズを外した時ゴロゴロするのは、目に傷がついている可能性が大きいのです。
ゴロゴロしていても、コンタクトを装用すると痛みがなくなる感じがする、という患者さまの声をよく聞きますが、それは傷に包帯をしているように感じるために一時的に良くなったと思うだけで、実際には病気を悪化させていることにつながっているのです。
目がゴロゴロして痛い時の対処法は?
コンタクトレンズをしていて目がゴロゴロして痛い時の対処法は、コンタクトレンズをきれいに洗う
まずコンタクトレンズを外してコンタクトを丁寧に洗浄してみましょう。細い糸くずや目ヤニなどがレンズと目の間に挟まっているのかもしれません。
新しいコンタクトレンズを装用してみる
コンタクトレンズを洗ってもゴロゴロするときは、コンタクトが欠けていたりひび割れを起こしていたりする可能性があります。新しいコンタクトレンズを装用してみましょう。
絶対に目をこすらない
レンズを洗っても、新しいレンズと交換してもまだゴロゴロ感があるのなら、角膜に傷がついている可能性があります。目がゴロゴロするからと言って、強くまばたきをしたり目をこすったりするのは絶対に止めましょう。
どのような傷でも、傷口をこすってしまうと傷が広がってしまいますよね。
目についた傷も、擦ることによって強くなる可能性があるのです。
そして、すぐにレンズの装用を中止しましょう。
速やかに眼科を受診しましょう
目にゴロゴロとした感じがあると、ゴミが入ったのではないかと思い、目を洗ったり、市販の薬を点眼したりしてしまいがちですが、症状をさらに悪化させてしまう恐れがあります。速やかに眼科を受診するようにしましょう。
その時は、今使っているコンタクトレンズと、レンズ情報がわかる空き箱を持って受診されることをお勧めします。
使っているコンタクトレンズが目に合っていない場合も考えられます。
また、コンタクトがひび割れしていたり、目の老廃物が付着していたりする可能性も考えられます。
情報はひとつでも多い方が診断をつけやすいので、レンズを持って受診するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか、コンタクトレンズのトラブルで一番多い「目がゴロゴロして痛い」という症状について説明してきました。コンタクトを装用していて目に違和感を覚えたら、すぐにコンタクトレンズを中止することが一番の対処法です。
コンタクトがないと何も見えないと言われることも多いのですが、メガネでも日常生活ができるようにしておくことも大切ですね。