目尻が痛い時の原因は?目尻のトラブル対処法を現役眼科看護師がわかりやすく解説
まばたきをするたびに目尻が痛い、とても気になりますよね。
今回は目尻のトラブルについてお話をしていきたいと思います。
目尻がヒリヒリする、目尻が痛いなど、症状から考えられる病気や対処法などを紹介していきますので参考にしてくださいね。
目尻って眼のどの部分のこと?
眼には、目頭と目尻という部分があります。目頭とは、眼の端が鼻の部分に近い場所のことを言い、目尻とは耳側に近い眼の端の部分のことをさします。
それでは、目尻が気になる症状別に、原因とその対処法についてお話します。
目尻が気になる症状と原因、その対処法は?
目尻がチクチクする
まばたきするたびに目がチクチクする、このような症状があると、どの様な病気が考えられるのでしょうか?睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)
睫毛内反症とは、まつ毛が内側に向かって生えている症状のことをいいます。目尻のところで内側に生えているまつ毛があると、チクチクした痛みがまばたきをするたびに続きます。
鏡を見ると内側に向いているまつ毛を見つけることができますが、自分で抜いたり切ったりすることは絶対に止めましょう。
自分で抜くと途中で切れたりする可能性があります。
一時的には良くなったかのように思われますが、途中で切れた睫毛の断面が伸びてくると、更に鋭い痛みを感じる可能性があります。
必ず眼科を受診して処置をしてもらうようにしましょう。
マイボーム腺の梗塞
まつ毛の生え際には分泌物を出す穴がいくつもあり、その穴のことをマイボーム腺といいます。目尻側でその穴が詰まると小さなニキビのような固まりになり、まばたきをするたびに眼球にあたりチクチクと感じることがあります。
また、マイボーム腺の穴に細い抜けたまつ毛が入り込むと、同じようにまばたきをするたびにチクチクします。
眼科を受診すると、マイボーム腺が詰まっているところを押し出したりする処置が行なわれます。
マイボーム腺に細いまつ毛が入り込んでその断片が見えている場合は、抜くと嘘のように目尻の痛みが消えてしまいます。
麻酔までかけてするような処置ではないので、安心して眼科を受診してください。
目尻が腫れている、痛い
目尻が腫れている、まばたきすると痛い、このような症状があるとどのような病気が考えられるのでしょうか。麦粒腫 霰粒腫
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)とは、マイボーム腺や脂腺が化膿しておこす病気です。この化膿が目尻のところで発症すると、目尻が腫れて、多少の痛みを伴います。
手で触ったり冷やしたりして、腫れている部分に刺激を与えないようにしましょう。
気になって触り過ぎると更に腫れが酷くなる場合もあります。
早い時期に眼科を受診すると抗生剤や抗菌薬の目薬を処方され、数日で回復してきます。
しかし、腫れてから数日間放置しておくと急性期を過ぎ痛みも伴わなくなり、しこりのような物が残ってしまいます。
これを霰粒腫(さんりゅうしゅ)といいます。
化膿して腫れていた場所がしこりになってしまうと、薬もあまり効かなくなり、自然治癒を待つか、腫れている場所を切開して、しこりになっている部分をを除去するという手術になることもあります。
目尻が腫れたな、と思ったら早めに眼科を受診するようにしましょう。
目尻が痒くて痛い
目尻が痒くてたまらない、このような症状があると、どのような病気が考えられるのでしょうか。アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎は、花粉などが付着して結膜(白目の部分)に炎症を起こす病気です。花粉症などのアレルギーから発症する眼の痒みは、眼球だけだと思われがちですが、目頭だけ、目尻だけが異常に痒いと訴えられる患者さまも数多くみられます。
痒いのを我慢できずに擦ってしまうと、目尻が切れたりして傷つけてしまいヒリヒリとした痛みを伴います。
痒いからと言って、皮膚科で貰った痒み止めや、市販薬を目尻に使用しないようにしましょう。
眼科を受診すると、眼に入っても良い軟膏を処方して貰うことができます。
目尻が痛い、ヒリヒリする
目尻が痛い、このような症状があると、どの様な病気が考えられるのでしょうか?急性結膜炎
結膜に炎症が起こり、赤くなったり目ヤニや眼の分泌液が多く出たりする病気です。目尻に分泌地物が溜まると、テッシュで拭いたり、手でぬぐったりしてしまいます。
目尻はとても皮膚が薄いため、刺激が加わることで炎症を起こし、擦れたり切れたりしてヒリヒリとした痛みを感じるようになります。
目ヤニや分泌液が目尻に溜まったら、濡れたコットンで優しく拭き取るようにしましょう。
眼科を受診すると、結膜炎を治療する点眼薬と、目尻の荒れを治す軟膏が処方されます。
まとめ
いかがでしたか、目尻がヒリヒリする、目尻が痛いなど、症状から考えられる病気や、対処法を紹介してきました。目尻に違和感を覚えたら、自己判断や自己処置はやめて早めに眼科を受診するようにしましょうね。